株式会社鈴木製麺様(省エネ補助金活用支援)



鈴木敏之様(左)、低炭素化支援松島(右)

■ 株式会社鈴木製麺
三重県四日市市中浜田町2-2
http://suzuki-seimen.co.jp/

三重県四日市市の株式会社鈴木製麺は、昭和22年に製粉・製麺業として創業し、昭和57年に株式会社設立して現在は製麺を専業にしています。
製造している麺類は、ラーメン、うどん、そばの他に餃子皮、春巻皮と多岐にわたり、その内約3割を冷凍麺が占めています。

製麺設備ライン5ライン(内2ラインが冷凍麺)を有しており、年商約6億円、従業員数40名(内正社員27名)。飲食店チェーン、学校・病院等の給食、レジャー産業などに麺類を販売しており、三重県内はもとより、海外への輸出も行っています。
【目次】
1.鈴木製麺の概要と冷凍麺業界
2.補助金申請のきっかけ
3.申請期間と成果
4.今後の展望

1.鈴木製麺の概要と冷凍麺業界

― 本日はよろしくお願いいたします。
ではまず、鈴木製麺様について教えてください。

製麺業をしています。ラーメンやうどん、そば等、麺類なら何でも作っています。
ラーメンの生麺に関しては、三重県北勢部でのシェアは約5割を占めています。冷凍麺については、うどんのチェーン店への販売が多いですね。
冷凍麺は、うどん以外でも様々な麺を作るようになっていて、つけ麺の冷凍麺もあるんですよ。生麺だとすぐに傷んでしまいますが、冷凍麺は長期間保存できるので、幅は広がってきています。
それに、流通技術も発達したので、海外への輸出も可能になりました。



通常のうどん、そば等の他に、 さくらうどんなど季節商品なども積極的に開発している。

― 冷凍麺の業界はどのような状況ですか?

先ほども言ったように、幅が広がってニーズも高くなっています。流通が発達したことで、どこにでも配送することができるようになって販売経路も広がりましが、逆に言えば、どこからでも入ってくるので競争が厳しくなっています。

冷凍麺の業界は大手さんがほとんどで、うちの規模が一番小さいんですよ。冷凍麺は設備にお金がかかるので、いち製麺屋がやる仕事ではないんですよ。
なぜうちができるかと言えば、冷凍麺が流通し始めた最初の頃からやっていたからです。
あとは、大手さんだと10万食、20万食の単位での製造になりますが、うちは5,000食からできるので、お客様のニーズに合わせて、柔軟に対応できることが大手さんとの違いですね。

ですから、毎日のように商品開発をしているんです。
定番商品以外にも季節商品や地元の特産物を使った商品などを開発しているんですよ。他の製麺所と差別化できる商品を作っていくために、毎日がチャレンジなんです。
2.補助金申請のきっかけ

― 低炭素化支援に依頼したのはどんな事ですか?

冷凍麺の製造ラインの1ラインの冷凍機を新しいものに変えたので、それについての省エネの補助金申請をしてもらいました。

■低炭素化支援 松島
一般社団法人環境共創イニシアチブの『エネルギー使用合理化事業者支援事業』の補助金に申請しました。これは、省エネ設備および工事費の1/3が補助されるものです。
  ⇒ 補助金活用支援 http://www.teitannso.jp/category/1393964.html

― 補助金の申請を依頼したきっかけは何ですか?

設備が古くなり、効率が良くなかったので設備を新しくしようと思っていたんです。昨年(2012年)11月頃から考えていたんですが、その時は補助金のことは知りませんでした。
電気料金も上がってきていますし、省エネ型のものにしたいと思って探していました。その過程で補助金のことも知って申請しようと決めたんです。

でも、補助金の申請書類を見て、すぐに自分でやるのは無理だと思いました。書類の量が多くて複雑なので、寝ずにやっても1ヶ月以上かかりそうな量だったんですよ。それで、松島さん(低炭素化支援株式会社)に支援をお願いしました。

 


新しくした製麺ライン用の冷凍機
3.申請期間と成果

― 申請にかかった期間はどれくらいですか?

通常の公募期間(1次〜3次)が終了していたので、次年度の申請を考えていました。
その相談をするために今年(2013年)1月の初旬に松島さんにお会いしました。ところが、臨時で4次公募が行われることになったので、急きょ申請することにしたんです。

1月の下旬が締切だったので、2週間くらいで申請しました。

■低炭素化支援 松島
公募期間が2013年1月10日〜24日でした。申請したのは1月22日。審査の結果は2月8日におりました。
その後、2月中旬から28日まで工事を行い、確定検査を受けて3月末日に補助金が入金されました。
1年後、今回の施工に関する省エネ効果の報告が必要となります。

― 申請の準備期間が短かったですが、大変なことはありましたか?

松島さんにお任せしていたので、特に大変なことはありませんでしたね。とてもスムーズにやっていただけました。こちらでは、過去一年の電気量や、生産量の書類を出すくらいでしたから。

― 設備を新しくして、まだ間がありませんが、省エネ効果はありましたか?

電気の使用量は1ヶ月で2割くらい下がりました。今後、1年を平均すると、1割〜2割くらい減らせるんじゃないかと予測しています。
特に、夏場のピーク時にどれくらい最大電力が減るのかが楽しみですね。やはり、電気料金を削減するためには最大電力を下げることが重要ですから。

4.今後の展望

― 今後も省エネに関する取り組みの予定はありますか?

冷凍麺のもう1つのラインも今年(2013年)秋頃に省エネ対応のものに変更する予定です。
それから、ボイラーを重油からガスに変えようと思っています。今使っている重油ボイラーの地下タンクがもうすぐ50年になるので、直さなくてはいけないんです。これを機に、安定しているガスに変更しようと思っています。

― 予定されている省エネ設備に関しても補助金の利用を考えていますか?

はい。補助金の制度があれば、積極的に利用したいと思っています。
当然ですが、設備・機械は古くなり、効率が落ちてきます。設備投資にはお金がかかりますが、その一部を補助してもらえれば、設備投資もしやすくなります。それに、省エネ型の新しい設備で光熱費も下がりますから、ダブルでメリットになりますよね。

10年、20年といったスパンで見れば、申請などの手間の大変さよりもメリットの方が大きいと思います。

「長い目で見た計画が重要です。」

 

― これから省エネ設備投資を考えている方にアドバイスはありますか?

自分ではとてもできないな、という印象でした。その業界に精通した専門家にお願いした方がスムーズに、間違いなく進められると思います。
知り合いにも、省エネ設備の導入を考えている所があると思うので、その時にはぜひ松島さんを紹介したいと思っています。


お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
※ 取材日 2013年5月
※ 取材制作:カスタマワイズ

株式会社コーリツ様(エネルギー管理者外部委託)

現地調査では95.3点という高得点をいただくことができました。

写真左から 低炭素化支援松島、常務執行役員山西徳和氏、総務課長小出淳氏、総務室長大西晶久氏
株式会社コーリツ
株式会社コーリツ
株式会社コーリツは、自動車部品の切削専門メーカーです。高い品質が求められるトランスミッション部品を塑性加工(冷間鍛造)からサブAssyまでを一貫生産する体制を保持している。
改正省エネ法(改正省エネ法とは)で第一種エネルギー管理指定工場に分類された本社工場の取り組みなどについて、常務執行役員 山西徳和氏、総務部総務室長 大西晶久氏、総務部総務室総務課長小出淳氏に詳しく聞いた。
【目次】
1.コーリツの概要とエネルギー管理者委託の経緯
2.省エネへの取り組み
3.エネルギー管理者を委託したことでの成果
4.今後の課題
1.コーリツの概要とエネルギー管理者委託の経緯

― 株式会社コーリツについて教えてください。

本社工場と半田州の崎工場があり、アイシン・エイ・ダブリュ社のA/Tなど、自動車部品の製造を行っています。
塑性加工(冷間鍛造)、切削加工、歯切加工、熱処理加工、研磨加工、サブAssyと、部品の完成までの全工程を一貫生産できるのが当社の特長です。

― エネルギー管理者を低炭素化支援(株)に委託した経緯を教えてください。

2010年に省エネ法の改正で、本社工場が第一種エネルギー管理指定工場に分類されたんです。それで、エネルギー管理士資格を持ったエネルギー管理者を置かなくてはいけなくなったんですが、社内に有資格者がいなかったんです。
省エネについては、それまでも独自で取り組んでいましたし、資格の取得も進めていましたが簡単に取れる資格でもないので。
そんな時に、松島さん(低炭素化支援株式会社)を知りました。

省エネ法に基づいて、企業として使用するエネルギーを減らしていく必要があります。これには、原単位で前年対比年1%以上の削減という努力目標が設定されています。 空調設備やエアーコンプレッサー、工作機械などエネルギーを必要とするものがたくさんあり、生産を行いながら、その品質を落とすことなく、いかに省エネを行っていくのか、社内だけではなかなかアイデアが出ないんです。
そこで、松島さんに来ていただいて、専門的な立場で省エネの方策を指導していただくことになりました。

2.省エネへの取り組み

― 省エネに関して、独自にどのような取り組みをされましたか?

2003年10月にISO14001:1996を認証取得、 2005年9月にはISO14001:2004を認証取得していますので、それまでにもできることは積極的に取り組んできました。
例えば、電気はこまめに消すことや、工場でも品質に影響が出ない程度に通路の蛍光灯を間引きすることなど、すぐに始められることは取り組みました。
また、日よけのすだれ・よしずの設置をしたり、窓ガラスに遮熱フィルムを貼ることで、直射日光を遮るようにしました。これで、夏場の室温も2〜3度低くなりましたよ。

そして、屋根に散水装置を設置しました。
直射日光が屋根に当たることで熱を持ち、工場内の室温も高くなるので、散水することで熱を抑えられるようにするものです。これは、昨年の夏過ぎに工事を行いましたので、今年はその効果が確認できると思います。

― 低炭素化支援(株)にはどのようなことを依頼していますか?

まず、工場の中を隅々まで見ていただいて省エネ診断をしてもらいました。そこから、具体的に13〜14点の対策を出してもらい、指導をしてもらっています。
そして、現場の者も交えてすぐに取り組むものや、まずはテストから始めるものなどを決めて取り組んでいます。
また、定期的に訪問してもらって、進捗の確認や打ち合わせを行っています。

毎年7月に定期報告書や中長期計画書を提出しなくてはいけないので、その策定についてもお手伝いただいています。

省エネのアイテムだけならいっぱいあると思いますが、我が社の実態を理解した上で、私どもの企業に合った内容でご提案いただけるので助かっています。

定期的に進捗確認や方針の打ち合わせを行っている。
3.エネルギー管理者を委託したことでの成果

― エネルギー管理者を外部に委託したことで良かった点はどのようなことですか?

省エネには、例えばエアコンの設定温度を変えるなど、意識やちょっとした人的操作で行えるものもありますが、それだけでは限界があります。
そのため、省エネタイプの設備の導入も必要になってきますが、イニシャルコストがかかるものなので、導入が難しい面もあります。費用対効果も計算しなくてはいけませんから。
松島さんからは、そういった設備についての提案もありますが、我々の知らない部分を知識として持っていらっしゃるんですよ。
それに、当社以外の企業さんにも行っていらっしゃるので、色々な角度からのアドバイスや情報を頂けるのもありがたいですね。

― 提案されたものの中でこれは知らなかったというものはありましたか?

油圧ユニットの電力量を削減するアキュムレーターという装置ですね。
ご提案されたとき、そういったものがあることを知らなかったので、メーカーに問い合わせをしてみたところ、良さそうだと感じました。そこで、1台テスト導入してみたんです。
その結果、30%程度の効果が確認でき、投資対効果もよいので、2台ほど追加導入する予定で動いています。
実際に効果も確認できたので、今後導入は進めていくことになると思います。おそらく、今年度の目玉の活動になってくるんじゃないかな、という感覚です。

― その他に印象的なことはありますか?

松島さんに入っていただいて、一番良かったと感じているのが、2011年11月に行われた国からの現地調査への対応です。
現地調査は抜き打ちで、すべての企業にくるものではないので、まさかウチに来るとは思っていなかったので、連絡があった時には焦りました。
準備する期間は2ヶ月もなかったと思います。
限られた期間で、松島さんには必要な資料作成をしていただき、当日の調査にも立ち会っていただきました。エネルギー使用の実態や、活動の詳細など当社のことを知っていなければ作れないような資料でしたが、きちんと作ってくださったんです。
それと、こんなことも聞かれるかもしれないという部分のアドバイスもいただけたので、きちんと資料の準備ができて、調査の当日も滞りなく対応することができました。本当に感謝しています。
もしも、当社にエネルギー管理士の有資格者がいたとしても、ここまでの対応は難しかったんじゃないかと思います。本当に専属でやらないとできないんじゃないかな、というくらいの内容だったので。

お陰で、調査の結果として95.3点という高得点をいただくことが出来ました。

4.今後の課題

― 今後の課題を教えてください。

まず、本社工場については、昨年度は松島さんのお力添えもあって、削減目標の1%はクリアできましたが、今年、来年と省エネの活動を行うほど、目標の達成は難しくなってくると思います。
できることから一つずつ取り組んでいきますが、これから先、さらにどのようにしていくかも長期的に考えていきたいと思っていますので、松島さんからも様々な情報やアイデアを期待しています。

省エネ対策の一環として、設備類の導入だけではなく、『自覚教育』というものにも力を入れています。これは、従業員一人ひとりが、自分がやっている仕事がどれだけ環境に寄与できるかということを理解し、意識できるようにするものです。
例えば、不良品の部品を1つ出してしまうと、この材料が無駄になってしまいます。また、これを作るときのエネルギーも無駄になります。ひとつのミスで、どれくらいのロスが出てしまうのかを理解することで、製品を作る時は十分に気を付けて、不良品を作らないようにしようというような教育です。
こういった教育は一朝一夕にできるものではありませんから、時間をかけてしっかりと取り組んでいこうと思っています。

また、現在、半田州の崎工場は第二種エネルギー管理指定工場に当たりますが、拡張の予定もあり、機械も増えていますので、第一種の規模になるのも目前なんです。ですから、エネルギー管理士を社内で育てたいと取り組んでいます。
しかし、前にも言いましたが、この資格は非常に難しいので、松島さんには、人材育成のお手伝いもしていただきたいですね。

お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
※ 取材日 2012年5月
※ 取材制作:カスタマワイズ